2009年03月24日

青春18切符で行く「アーツ&クラフツ展」

家具屋ブロガーのkittsanが企画してくれた、
青春18切符で行く「アーツ&クラフツ展」に参加しました。

静岡を出発し、途中乗り換えて東京まで3時間強の電車の旅。
おしゃべりしていると、時間の経つのはあっという間。
むしろ、あわただしくなくゆったりできる。
これは、大きな発見かもしれない。

上野駅に降り立ち、いよいよ東京都美術館へ。


青春18切符で行く「アーツ&クラフツ展」


19世紀、ヴィクトリア朝のイギリス。
産業革命は、工場での大量生産を可能にし、
安価ではあるが粗悪な商品が溢れるようになった。
労働の喜びや手仕事の美しさも失われてしまった。
そんな中、詩人でもあるデザイナーウィリアム・モリスは生活と芸術を統一することを主張する。
モリスのデザイン思想とその実践は、各国に大きな影響を与え、
20世紀のモダンデザインの源流にもなったといわれる。

これまでも、モリスのテキスタイルにあこがれてきましたが、実物はやはり素晴らしい。
素材とデザインの融合によって生まれる美に魅了されました。
これは、実物を見てこそ、印刷物では感じ取れないものだと思いました。

モリスは、機械の多用、大量生産により、
ものづくりにおける職人の誇りと良識がいずれ消滅してしまうことを恐れ、
過剰な装飾の代わりに丁寧に時間を掛けて間違いのないものをつくることを唱えた。

結局モリスの活動は、富裕層にしか買うことの出来ない
高価な製品をつくることになってしまった。

これは、職人の高度な技術と良質な素材によるものづくりにこだわる
創房荻須の問題でもあります。

ものをつくる環境にまで関心を寄せたアーツ&クラフツ運動。
経済危機の中、雇用の問題が浮かび上がる現代からみても、
革新的であり、普遍的な運動だったのだと思いました。










Posted by マルウチ at 18:27│Comments(2)
この記事へのコメント
先日はお疲れ様でした。
楽しかったですね、鈍行列車の旅♪

今、いろんな業界が経営環境の悪化ゆえ製造部門を切り離していますよね。
企画だけして、あとは優秀な外注に作ってもらえばいいという…。
でも、みんながみんな企画ばっかりしていたら、肝心のモノ作りがおざなりになってしまいます。
大切なことは、まず作れる技術があることだと、認識させられた展覧会でした。

列車の旅、また行きたいですね♡
Posted by フォレストビュー/いちかわフォレストビュー/いちかわ at 2009年03月25日 08:18
お疲れ様でした。

大切なことはまず作れる技術があること。
本当にそうですね。

ものをつくること、働くということ、豊かな暮らしとは・・・
これからの活動の指針となる、とても収穫の多い展覧会だったと思います。
Posted by マルウチマルウチ at 2009年03月26日 09:11
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