2012年08月06日

よみがえる喜び


「年たけてまた超ゆべしと思いきや命なりけり小夜の中山」

西行の歌にも詠まれ、

また、箱根峠や鈴鹿峠と列んで、
東海道の三大難所ともいわれる、
小夜の中山。

そんな歴史のある場所で、
長年、掛川名産の葛布を織っていらしたお家から、

譲り受けた機織り機。

長い間使われずに眠っていた織機を生かしたいと、
母が裂き織りを初めて5~6年。

緯糸は古い着物などを裂いて使います。

すると、
親戚や知り合いから、
着なくなった着物が届くようになりました。

もったいなくて裂く気になれない
着物も沢山あります。

眠っていた織機と、
着られなくなった着物。

織ることで新しくよみがえりました。
そしてそんな布からバックができました。







仕立ててくださったのは、
アトリエ・マルミルさん。

ひとつひとつ織りを生かす
デザインを考えてくださいました。

半年ほど前から、
いくつか作っていただいていますが、

毎回すばらしい出来映えに感激しています。

そして、やはりできあがったそばから、
売れてしまいます。

そこで、写真を撮る間もなかったので、
今回はしっかり撮っておきました。






たっぷり物が入る横長タイプ。
一泊くらいの旅行にも調度良さそうです。







緯糸の布の変わり目を上手に生かして
仕立ててくれました。




  


Posted by マルウチ at 14:45Comments(0)機織

2008年07月05日

裂織りをバックに



裂織りで織ったものをバックにしてもらいました。

手前のバックは、布を横に裂いて織ったところと縦に裂いて織ったところを
組み合わせてみました。布を縦に裂くのか横に裂くのか、それによって織っ
た時の表情が全く違ってきます。それを形にしてみるとまた新しい顔を見
せてくれます。素材の持ち味をいかに生かすのかは難しいところでもあり、
また楽しみでもあります。  


Posted by マルウチ at 18:53Comments(0)機織

2008年06月18日

縦糸を張る

富士宮の織物工房の景山さんに、織機の縦糸を張っていただきました。
機織りで最も大変な作業をプロの景山さんにお願いするなんて贅沢、
いずれ自分たちで出来るようになりたいと思っていますが。





織機の後ろ側から見たところです。画面の右側に縦に針金のような棒が沢山並んでいますが、
この下の方ににある小さな穴ひとつひとつに、専用の道具を使って糸を通していきます。
この作業に2人がかりで約2時間かかるそうです。





縦糸の先端は、手前の布に数十本づつに分けて縛ります。
細い格子のようなものを通って糸がこちら側に出ていますが、これを「おさ」といいます。
現在これを竹で作る職人さんはすでにおらず、今はステンレスで作るそうです。
うちの織機は古いものを譲り受けたものなのでおさは竹で出来ています。
大変貴重なものだそうです。素人の私たちが使うのではもったいないのですが・・・。

縄文時代の機織りの道具が出土していると聞きます。
そして、機織りはどこの国でもほとんどが女性の仕事とされていたそうです。

私も、ほんの少し織りをやってみての感想ですが、DNAに記憶されていたような気がしました。
集中できるのが心地よく、女性にとって心境を調整する場だったのではないかと思いました。
質の高いものを作ろうとしたり、新しい織り方に挑戦したり、能力を発揮できる
やりがいのある場だったのではないかなあと想像しています。

  


Posted by マルウチ at 08:16Comments(0)機織

2008年03月13日

裂き織り体験

明日より、蔵出し展開催しま
すが、期間中、裂き織りの
体験ができます。        
この機織機は、長年掛川の
葛布を織っていたものです。
使わなくなって蔵に眠ってい
たものを、数年前譲り受けま
した。

織りの影山工房さんにお願い
して、縦糸を張って頂いてい
ます。
横糸は、綿か絹の布を裂いて
使います。

横糸用の布を持参して下さい。
2時間でランチョンマットくらい
の大きさの布を織ることができ
ます。

縦糸代1000円です。               
                              
                              

古い絣を裂織りにして、バックを作りました。
  


Posted by マルウチ at 14:14Comments(0)機織