2009年12月30日

歳暮の釜

歳暮の釜

クリスマスも近づくころ、
お茶会に参加させていただきました。

師走は何かと忙しいもの。
そんな気ぜわしい中にも、
一息つく静かな時間。

心あたたまるおもてなしに、
ゆったりとした時間を過ごさせていただきました。

床の書は・・・

  盛年不重來  盛年 重ねては來たらず
  一日難再晨  一日 再びは晨なりがたし
  及時當勉勵  時に及んで當に勉勵すべし
  歳月不待人  歳月 人を待たず

最後の一行だけは私でも知っていましたが、
「歳月は人を待たないから時を惜しんで勉強に励みなさい」
という教訓として教えられてきましたが・・・

 若いときは二度とこない。
 一日に二度の朝はこない。
 楽しめるときには精一杯楽しもう。
 歳月は人を待ってはくれない。

本来こんな意味なんだそうです。

さらにこの四行は長い詩の最後の部分で、
その前半の意味は、

 人間の生にはしっかりとした拠り所がなく、
 ひらひらと舞い散るさまは路上のチリのようだ。

 ばらばらになって風に吹かれて飛び散り、
 もとの通りに居つづけることはない。

 この世に生まれたからにはみな兄弟だ。
 骨肉の間柄だけではない。

 歓楽の機会があればすべからく楽しもう、
 酒があれば近所の連中を集めようではないか。

こんなおおらかな詩だったとは、
最後の一行を歪曲して説教のように使うなんて、
姑息なこと誰が始めたんでしょう。

でも、こうして本来の意味に近づけて、
なにか豊かな気持ちをあじわえました。









同じカテゴリー(茶道)の記事画像
久しぶりの茶会
ゆとり和暮らし
お菓子はこぼれ萩
朝顔見て、食べて
水無月
忙中閑あり
同じカテゴリー(茶道)の記事
 久しぶりの茶会 (2021-06-11 18:22)
 ゆとり和暮らし (2020-08-27 00:08)
 お菓子はこぼれ萩 (2020-08-19 12:26)
 朝顔見て、食べて (2020-07-01 10:51)
 水無月 (2020-06-04 21:12)
 忙中閑あり (2019-12-19 22:34)

Posted by マルウチ at 09:09│Comments(0)茶道
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
歳暮の釜
    コメント(0)