2012年10月02日

見知らぬ誰かの木

自転車で走っていて、
ふわっとキンモクセイのかおりに出会う。

その瞬間、一気に秋の気分になる。

毎年繰り返す季節の訪れ。

懐かしく、

穏やかな、

幸せな気分になる~

でも、
この香りが無くなったらどんなにつまらなくなるだろう。

去年のある出来事から、
そんな心配をするようになりました。

夏の終わり頃、
通り道に咲く酔芙蓉の花を毎年楽しみにしていました。

もうとっくに咲いていていい時期なのに、
今年は遅いのかなあと、

いつも花が咲く木をよくよく見てみると、
バッサリと切られているではないですか!

切っちゃったの~?

私に断りもなく!

そうです。
私に断る必要なんて全くないんですよ、ホントに。

見知らぬ誰かの敷地内に咲いてる花を、
勝手に外から見て楽しんでただけですから。

持ち主のかってなんですから。

でも、少なくとも10年、
楽しみにしてきた私の人生の一部ともいえるもの。

なんともいえない喪失感。

キンモクセイも毎年楽しみにしているとはいえ、
見ず知らずの家の庭に植えられているもの。
私は何の関与もしていない。

持ち主は苗を植え、
肥料や水ををやり、

剪定をして、
落ちた花の掃除をしているのかもしれない。

こうして気づかないところで、
誰かのお世話になって生きているのかもしれないなあ。

今年のキンモクセイは、
いつも以上に深い香りになりました。




見知らぬ誰かの木


この木はギンモクセイ。
大きな木で、毎年いい香りがします。



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Posted by マルウチ at 18:02│Comments(0)
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