2008年08月27日

マニラの少女

マニラの少女

会場前、椅子を並べて準備をしているところです。


8月23日(土)「地球のステージ・ありがとうの物語」雨にもかかわらず、多くの
方が観に来てくださいました。監督の佐藤威一郎さんも、昼の部、夜の部共に
舞台挨拶をしてくださいました。上映後、アンケート用紙の感想を時間をかけて
書いてくださる方が多数いらしたのも印象に残りました。


マニラの少女


私が今回この映画を観て最も心に残ったのは、フィリピンのマニラで懸命に生
きる少女メリジェーンの姿です。

買い物用のビニール袋を売って生活する少女メリジェーン。一日中働いて、夜
その日初めての食事にやっとありつける、そんな毎日。

5歳の時、父親は出稼ぎに行ったまま帰ってこなくなり、母親は7歳の兄と5歳
の彼女を残して故郷の島に帰ってしまった。それ以来、病気のおばあちゃんと
三人で力を合わせて生きてきたが、とうとうおばあちゃんが亡くなってしまい、お
兄ちゃんと二人きりになってしまった。

彼女は言う。「お兄ちゃんは、お母さんのことを怒っているけど、私はお母さんに
合って抱きしめてキスしたい。」ところが、母親がマニラに戻っていることを知りシ
ョックを受ける。「同じマニラにいながら、自分たちを迎えに来てくれないお母さん
なんてもうどうでもいい」いつも笑顔の彼女が涙を見せる。

おばあちゃんが亡くなって、住んでいた家も追われた二人は、夜寝る場所を探し
回る毎日。事情を知ったお兄ちゃんの雇い主が寝る場所を提供してくれた。露店
の下に段ボールをひいて寝る場所を作るのだ。夜中の店のばんをするという役割
もある。それでも、二人にとっては安心して眠れる場所なのだ。

古着屋の店主が、ビニール袋を売る仕事ぶりを認めてメリジェーンを雇ってくれる
ことになった。毎日を一生懸命に生きるメリジェーンに、もう一度お母さんのことを
聞くと、「やっぱり会いたい」と、笑顔で答えた。

メリジェーンの夢は、お兄さんと一緒にお店を持つことだ。しかし、彼女たちにとっ
て現実は厳しい。その現実を認識したとき、彼女の心が折れてしまわないか、桑
山さんは心配する。それでも、「お母さんに会いたい。会って抱きしめたい」と言う
メリジェーンの言葉に希望を見いだす。

過酷な状況の中で生きざるを得ない子どもたち。これを放置しているフィリピンの
政府はどうなっているんだろう。私は、映像を観ながら絶望感におそわれてしまう。
しかし、桑山さんは心の美しさや強さ、人を思う気持ちに注目する。人間の幸せは
物質面ではなく心の豊かさにこそあると確信しているからだろうか。国際援助活動
を続ける桑山さんの強さを感じた。



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Posted by マルウチ at 11:31│Comments(0)地球のステージ
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