2008年12月26日

そこにあるもの



週に数回、自転車で安倍川橋を渡ります。
丸子側に渡って、川の反対側の方向に振り返ると富士山がそこにあります。

といっても、一年を通して9対1くらいの割合で見えません。
ほとんど雲に覆われていて、ただ空が広がっているように見えます。
いつも全く見えないので、たまにきれいに見えると「えっ、いたの?」とびっくりしてしまいます。
「そうか、いつもここにいるんだよなあ、動くわけないし」なんて思うのですが、
またしばらく見えない日が続いた後、どーんと見えるとまたびっくりしてしまうのです。

曇って自分の目に見えないときは、無いもの思っているのだと思いました。
だから、たまに見えたときびっくりしてしまうのだと思います。

そうやって、自分の目に見えるものだけを全てとして、狭く生きているのかなあと思いました。
こんなに大きな富士山さえ無いものとするゆがんだ目で世の中を見ているのかもしれない。

それにしても今日はきれいに見えました。
こんなにきれいな富士山が見える静岡はいいところだなあなんて、寒空の中しばらく眺めてました。

  


Posted by マルウチ at 18:58Comments(0)散歩

2008年12月25日

社会鍋

今年も、静岡市の繁華街呉服町で社会鍋の街頭募金を見かけました。子供の頃、
ラッパの音と三脚に吊した鍋、軍服を思わせる制服姿の人になにかもの悲しさを感
じていました。救世軍というキリスト教の団体と知ったのは、大人になってだいぶ経
ってからのことでしたが、その後、浅田次郎の小説「シェエラザード」を読んでからは
少し親しみを感じて見ていました。

厳しい不況の中、今年は社会鍋に募金する人が昨年の同じ時期より大幅に増えて
いると昨日の新聞で読みました。不況でみんな余裕がなくなり、募金が減るのかと
思ったら、こういう時だからこそ、募金をする人が増えているんですね。そういう人の
心が、沈滞した空気を少し押し上げ、新しい風の道をつくるのかもしれない。

日本での社会鍋の登場は、今年で100年になるそうです。1909年、日露戦争から
4年後、職に就けない元兵士を救う目的で始まったそうです。

募金を呼びかける人の中には、救世軍の福祉施設で助けられ立ち直った人もいると
いう新聞記事が印象に残りました。

   


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2008年12月17日

板張りの四角い建物




静鉄日吉町駅よりほど近い線路沿いにある建物。
縦板張りの壁、四角い形、屋根に十字架。
通りかっかたとき見つけて興味を持ったのは数ヶ月前でした。

その建物は、日本基督教団駿府教会の教会堂。

思い切って訪ねてみると、こころよく見学させてくださいました。
小さな入り口から礼拝堂に入ると、高さ9メートルの吹き抜け、
思いがけないその高さに驚きました。

天井まで張られた白木の板は上にいくにつれ板と板との間隔が広くなり
心地よい広がりのある空間になっていました。
自然の木の色が生かされ暖かい雰囲気がありました。




夜間、入り口にはシンプルなライトアップがされています。



  


Posted by マルウチ at 17:16Comments(0)散歩

2008年12月09日

枯葉



駿府公園の内堀にあるイチョウの大木。
数日前通りかかったら、きれいに紅葉していました。
桜でいえば満開、という感じですが、これも枯葉?

夕日に輝くイチョウを見ながら、近頃よく目にするようになった「枯れ葉マーク」とも呼ばれる
「高齢運転者標識」をなぜか思い出しました。

「高齢運転者標識」・・・
 75歳以上のものが高齢運転者標識をつけないで
 普通自動車を運転することは道路交通法によって禁じられている
 なお、周囲の運転者はこの標識を掲示した車両を保護する義務を有し
 幅寄せ、割り込みなどの行為を行ってはならない

一律に線を引くのもどうかと思うけれども、年齢とともに身体能力は衰えるもの。
私たちが注目すべきは、周囲の運転者の心得かな。

「高齢者に枯れ葉とは失礼な」という声もありまが、
「枯れ」は日本人の美意識が見いだす究極の美ではないでしょうか。
ある程度温暖で四季のある風土に住んだ民族だからこその感性だと思います。

IT用語辞典では、「枯れた」の意味は次のように書かれていました。

 ソフトウェアやハードウェアが発売・公開されてから長期間が経過し、
多くの人の手によって不具合などが検証・修正され、、利用に当たっ
ての注意点などの情報が大量に蓄積されている状態のこと。安定し
た導入運用ができるという良い意味で使われる。

「歳を取る・高齢者になる」=「枯れる」とはいえない。
「枯れ」は、かなりハードルが高いかも・・・。

美しいイチョウを前に考えることも、歳とともに変わってきました。  


Posted by マルウチ at 17:37Comments(0)散歩

2008年11月27日

京都紅葉狩り



京都まで紅葉を見に行ってきました。
3連休の中日、翌日は雨の予報だったこともあり集中したのか
すごい人でした。

南禅寺の三門を埋め尽くす人。
とても並んで待って登る気になれなかったので、私たちは下から見あげてましたが
京都の町を一望できるという高さ22メートルの楼門からは
「絶景」が見えたでしょうね。





南禅寺から人混みを避けつつ歩いて着いたのが通称「くろ谷さん」
浄土宗の大本山、金戒光明寺。

比叡山を下った法然上人が草庵を結んで念仏道場を開いたのがおこりといわれ
山門、阿弥陀堂、本堂など十八もの塔頭寺院が建ち並んでいます。

幕末には、京都守護職会津藩一千名の本陣にもなった広い敷地内
墓石が並ぶ一角に見事に紅葉したもみじがありました。

  


Posted by マルウチ at 10:31Comments(0)散歩

2008年09月24日

景山秀雄展




富士宮で代々続く機織の工房を受け継ぐ景山秀雄さんの
個展の葉書が届きました。

私たちの家具の個展にも協力していただいている景山さん
の新作が楽しみです。

景山さんのブログ『機織職人の仕事場から・・・』も職人なら
ではの仕事の紹介がとても興味深く、次代への遺産という
おもむき。興味のある方はぜひご覧になってください。
http://teorimono.exblog.jp/


景山秀雄展

2008.10.2(木)~14(火) 水曜定休
11:00am~7:00pm(最終日は4:00)

亀山画廊
静岡市葵区鷹匠2-4-40
Twl/Fax 054-252-5040


  


Posted by マルウチ at 17:43Comments(0)散歩

2008年09月22日

桐一葉




銀座のど根性桐が話題になりましたが、新静岡センター
から数分の北街道沿いのお店の前にもありました。

「桐一葉に知る秋の訪れ」

きれいな言葉だなあと思って、桐の葉が落ちるところを見
てみたいと探していました。

葉はまだまだ青々として落ちそうにありませんが、こんな
大きな葉っぱが風がなくても落ちる姿にはなにか大きな
変化のきざしを感じるものかもしれないと思いました。  


Posted by マルウチ at 17:20Comments(0)散歩

2008年09月16日

室礼展




12日から14日、「吉蔵・秋の室礼展」が駿府公園にある
紅葉山庭園茶室で開かれました。 

数寄屋造りの家屋に吉蔵の家具、秋の室礼を日本庭園
を眺めながら楽しむ。贅沢な時間でした。

小間「静月庵」では、お抹茶もごちそうになりました。



  


Posted by マルウチ at 10:37Comments(0)散歩

2008年09月11日

タイムスリップ




長谷通りにある「おおやきいも」

かき氷を何年かぶりで食べました。
子どもが小さい頃は、夏休みの行事の一つだったのですが。

店の中にいると、タイムスリップしたような気がします。
空襲で焼けなかったという築60年以上経っている建物。
メラミンのテーブル、座がドーナッツ型のスツール。
湯飲みや急須は、田舎のお葬式とか公民館を思い出します。

てきぱきと働く店のおばさんたち。
飾らない態度で、行動は無駄がなく待たせない。

かき氷を注文する場合は、用意されたメモ用紙に自分で書いて
窓口に置いてくる、なぜかそういうのも楽しい。

手前はカンロクリーム、中にアイスクリームが入ってます。


  


Posted by マルウチ at 11:51Comments(2)散歩

2008年09月09日

お堀に浮いているのは?




今日、ペガサートのエスカレーターから外を眺めているとお堀
に何か浮いているのが見えました。何だろうと近づいてみたら
筏に乗った浮き草のようなものです。

何なんでしょう?薄紫の花も咲いていてすてきなんですが、観
賞用とも思えないし・・・

金魚の卵は、浮き草の根の部分に産み付けられるそうなので
そのような目的があるのでしょうか。
  


Posted by マルウチ at 17:56Comments(0)散歩

2008年08月29日

観る



アイセル21の1階のホール前にあるブロンズ。
ポーズがいいなと思ってました。

写真を撮ろうとしてよく見ると、この人若いですね。
大人と思ってましたが、少女のようです。頬杖を
ついて愁いを帯びた女の人のイメージでしたが、
指先にも力があって好奇心にあふれた少女とい
う感じがします。

美術館で観る場合ならば、じっくり向き合って観る
のでしょうが、街の中にある彫刻などはいつも目に
していても立ち止まって観ることはありません。

いつも見ているものも、よく観ると全く違った印象に
なる、カメラを向けるということはそういうことなのか
と思いました。ブログを続けることの意味も一つそこ
にあるのかもしれないと思いました。  


Posted by マルウチ at 11:56Comments(0)散歩

2008年07月09日

角屋と丸屋



葵区弥勒の交差点の角に「角屋」というおそば屋さんがあります。
手打ちの蕎麦がおいしいので何度か訪れたことがあります。

新通りを自転車で仕事に通うようになってある日気づいたのですが
「角屋」の次の角に「丸屋」!
しかも同じおそば屋さん。
私的にはものすごく受けました。

私の知る限り「角屋」は20年前にはありました。
「丸屋」はいったいいつから・・・

ちなみに、今日、水曜日「角屋」は定休日となっていましたが
「丸屋」はやっていました。


  


Posted by マルウチ at 19:17Comments(0)散歩

2008年07月04日

あいにくの雨?

朝方は激しく雨が降っていましたが、今はとてもよく晴れましたね。

ある冊子に「あいにくの雨ですね」というニュースキャスターの
言葉に幼い頃から違和感があったという書道家の文章が載っ
ていましたが、私も同感です。
 
 雨が降ると静寂が戻る。そして、雨が降るたびにあぁ植物
 たちが喜んでいるんだなと思える。

そこまで深く思わないですが、私も雨が降るとなんか落ち着き
ます。やっぱりみんな思ってるんだ。(みんなじゃないけど)
共感する人がいるとなんかうれしいものです。





雨の降る中、公園を歩くのが好きです。大木の緑の中を進ん
でいくとさわやかな空気が満ちてきます。なぜか、必ず浮かぶ
「あーめのーステイショーン」のメロディ。(パークなのに)  


Posted by マルウチ at 08:55Comments(0)散歩

2008年06月27日

一聞の価値有り



花菖蒲(だと思いますが)が咲く池
静かな夕暮れ時、緑がきれいです。

突然「モー」(?)活字に出来ない声
音声をお届けできないのが残念ですが、
この瞬間鳴いてました。

声の主はウシガエル。
私はまだ遭遇したことはないですが、
息子の話では、夜中になると道に出てることがあるそうです。
かなり大きいらしいです。
声の響きからもかなりの大きさが予想できます。
この鳴き声、一度聞いてみる価値はあると思います(?)。
  


Posted by マルウチ at 18:49Comments(0)散歩

2008年06月16日

ザリガニ、その後



休日の朝、近所でザリガニを捕っているお父さんと子どもに会いました。
このあたりは、わき水が多く結構水がきれいなのです。
木綿の糸に小さく切ったハムを付けて垂らすと、ザリガニがよってきます。
写真を撮らせてほしいと声をかけると、バケツから一番大きいザリガニを出してくれました。
ザリガニは私に向かって威嚇しながら後ずさりしていました。
「すごい!はさみ広げてるー」
シャッターを切り、もう一枚と思っている間に、後ずさりしていたザリガニは川に転落。
「また、すぐ捕れますから、いいですよ」と言ってくれましたが、申し訳ない。
ほんとに、ごめんなさい。  


Posted by マルウチ at 09:01Comments(4)散歩

2008年05月29日

Ah!センテンス?

昨年から継続する部屋の模様替えと片付けの成果でなつかしいものが出てきます。
その一つ、二年前に読んだ茂木健一郎の「ひらめき脳」を読み直してみました。

本の内容は忘れていても、アハ!ピクチャーやアハ!センテンスは忘れていませんでした。
一生に一度しか体験できないというのは本当ですね。
最初に観たときは全く分からなかったのに、二年経ってももうそれにしか見えない、これが一発学習というものですね。

数年前に私が体験し、最近又出会ったプチアハ!センテンスです。

「ミミあります」

縦書きだったので、「・・・・・・あります」ともとれて
散歩の途中一瞬フリーズ!「何のこと?」

数秒後、お菓子屋さんだから、カステラのミミがあるってことかと納得。

先日通りかかったら、カレンダーの裏に書かれたらしいあの文字がショーケースを覆うように垂れ下がっていました。
ピクチャーはないですが。  


Posted by マルウチ at 12:35Comments(0)散歩

2008年05月19日

シャガール展



 日曜日でとても混んでいましたが、「シャガール展 色彩の詩人」を観てきました。混雑の中、流れに沿い、周りの人を気にして窮屈さを感じながらも、だんだん作品の魅力に引き込まれていきました。
 絵を鑑賞している間、ずっと頭の中にあったのは、ミュージカル映画「屋根の上のバイオリン弾き」でした。迫害されるロシアのユダヤ人、牛乳屋の主人公一家が追われて後にする故郷アナテフカと、シャガールの描く故郷ヴィテブスクが重なりました。「屋根の上のバイオリン弾き」とは、危なっかしくもその日を暮らすユダヤ人の例えとして、映画の中に象徴的に登場します。シャガールの絵の中にも度々バイオリン弾きが登場していました。
 1914年に描かれた「ヴィテブスクの街の上・下絵」の、空を浮遊する男について、図録には次のように説明がありましたが、これに似たような人物が映画の中にも出てきたような気がします。
 
・・袋を背負い髭を生やしたユダヤ人男性が屋根の上に浮かぶ姿は、古代イスラエルの予言者エリヤと見ることが出来る。エリヤは、乞食の姿をしながら貧しい人々に背の袋に詰めた贈りものを分け与えると信じられていた。シャガールは、少年時代に父親に命じられて家の戸口を開け、エリヤを招き入れようとしたことを自伝に記している。シャガールは、この浮遊する人物の中に、さまよえるユダヤ人という意味と貧しくとも高潔、慈愛、強い意志などユダヤ人の現状とその精神性をなぞらえたものと考えられる。





故郷の生家の居間に掛けられていた振り子時計、さまよえるユダヤ人、ヴィテブスクの町並み、牛、鶏過去に出会った人や風景が現在に同時に存在するシャガールの絵。時は刻々と過ぎ、すべてのものは変化するけれど、人の脳の中には過去の経験への想いが同時にあって、人格とか意志とかに影響している、そんなことを感じました。

1915年から1939年頃までに手がけられた4つの版画集の銅版画が、色彩に溢れた戦後のリトグラフとは趣が違いますが、とてもいいなと思いました。

静岡県立美術館で25日までの開催です。
  


Posted by マルウチ at 14:38Comments(2)散歩

2008年05月17日

駿府公園の綿毛は?



普段は、カラスに会うのが嫌で、駿府公園の中央を横切らないのですが、
夕方、カラスが山へ帰った後だったので、緑に誘われて通ってみました。

すると、地面いっぱいに綿毛が落ちていました。
空中にも沢山飛んでいました。

これは何の綿毛なんでしょう?
タンポポじゃないですよね。

ヨーロッパのサッカーの試合中ポプラの綿毛が大量に飛んでいるのを観たことがありますが、
ポプラなんでしょうか?

ポプラといえば、北海道大学のポプラ並木とか有名ですが、
静岡にも沢山植わっているのでしょうか。

  


Posted by マルウチ at 14:53Comments(4)散歩

2008年04月04日

春は夜




桜を見に夜の散歩に出かけました。
街灯に照らされた桜の下で見上げていると、
桜に包まれているようです。


駿府公園では、お花見の人たちが楽しそう。
よく、ものすごく寒い中でもやっているのを見かけたけれど、
昨夜は、暖かくてよかったですね。





市役所前の通りには、ピンクの提灯がずーっと掛かってます。
それを見下ろすような、ライトアップされた市役所のドームがきれいです。

あそこに登ってみたいといつも思うのですが、
いつでも行けるような、いつまでも行けないような気もする。
一緒に散歩していた娘に、「一緒に行ってみない?」と切り出しすつもりが、
いつの間にか会話が別のことに変わっていました。

春のあけぼのを確認したことはないけれど(春に限らず)、
「春は夜」かなあ。  


Posted by マルウチ at 11:21Comments(4)散歩

2008年03月31日

熊野神社の裏側に・・・

長谷通りと城北街道の交差点から少し入ったところに熊野神社があります。
鳥居をくぐって中にはいると、大木が林立し外から見るよりかなり広いです。
薄暗く、人気もないのですが、裏の入り口から入って横切り、城北街道に出るのには便利です。
今日も、城北街道のパン屋さんに行こうと思って通りました。
(パン屋さんは休みでした。なぜこの辺のパン屋はみんな月曜休みなの?)
神社の裏にくくりつけてある「慶喜公ゆかりの鳥居」
これは何だろう?神社の前に回って看板を見てみました。
明治2年に、慶喜公がこの神社に奉納した鳥居と書いてありました。
明治維新の次の年、静岡に移り住んだ慶喜は、どんな経緯でこの鳥居を奉納したんだろう?
鳥居の寿命はどのくらいかわからないけれど、この鳥居は短いような気がします。
地震とか、空襲で焼けたとか、何かあったのでしょうか。
そういえば、近くのおおやきいもは「空襲では焼けなかった」と最近お店で偶然聞いたけど。
一つ知るとさらに疑問は深まるばかり・・・


  


Posted by マルウチ at 18:23Comments(2)散歩